85年もバリ島で珈琲を売る老舗ビネカ・ジャヤが展開し始めたビネカ ムダ/Bhineka Mudaがすごくいいんです。
ビネカ・ジャヤといえば、クプクプ・ドゥニア(kupu kupu dunia)という蝶のロゴマークのパッケージをツーリストもバリ島のスーパーや土産物屋などいたるところで目にしているはず。デンパサールのガジャマダ通りにて今も変わらず営業しています。
ビネカ・ムダ・サヌールは今年の8月にサヌールはダナウ・ポソにオープンしました。???
2018年末にデンパサールのレノンに1号店がオープンして、もう少し近くにあればよいなぁと思っていたところでした♬

こちらはレノン店(1号店)
昔からそこにあったような佇まい?
ムダ(若い)というだけあって若者が沢山居ますが、
コンセプトはheritage✨なのでノスタルジックに浸れる世代も足繁く通っています。
木陰にあるので外の席も涼しくすごせます?
俄然、男同士の集いが多いです
こういう退廃的デザインがたまらなく好きなんです。いいですよね〜???
風合いや色合いたまりません!好み!
憎いなぁ〜〜〜〜〜〜〜〜
???
屋内スペースの細部の拘りのデザインを見ながら珈琲飲みます?
トタン屋根の素材をつかっていますね!
おもしろいなぁ〜
ランプはわざわざ昔使っていたポンプ式のランプを改造して使っています!
とにかく、感じることは
このお店!『バリ島を愛している感』が半端ないこと。?
レジまわりに、ジャジャン(バリの伝統菓子)やらが処狭しと並べられていて、昔ながらのワルンを粋に演出。
駄菓子屋さんに来た気分?ココナッツシュガーの餡を挟んだ伝統菓子や緑豆餡のお菓子などなど
入れ物も昔のものを特注で用意したとか。

こちらはレノン店の写真です
楽しい〜〜♬
パッケージも可愛くて、美味しい!
キッチュでかわいいなぁ〜?
昔ながらのケーキもなかなかお洒落!
細かいディテールにコンセプトを徹底するの拘りがみられます。
昭和女の私にはしっくりきます〜
枝豆!
インドネシア人は昔からEDAMAMEが大好き
バリ島が観光地に変わる前は、このあたりにも枝豆畑が沢山あったそうです。
茹でピーナツ!ビールにも珈琲にも合います。
こちらはナシジンゴ(インドネシアのおにぎり的存在の軽食)
ナシジンゴは今はビニールコーティングをした紙に包まれていますが、
ここのナシジンゴは、コンセプトの『ヘリテージ』を徹底するために、むかしながらの新聞紙包装に。
ほんのり甘いなじみ深い手作りおやつ。
ラスクや、乾燥バナナのお菓子は、お母さんが作った感が昭和テイストだわ〜
ツーリストさんにも味わって欲しいな〜
鮭の皮のクルプックまで(笑笑)
これ、皆好きなヤツです
これらは、ずっと大昔から珈琲と共に味わうスナック達です。
バリ島の男達は新橋のオヤジが一杯飲み屋にたむろするような感じで珈琲とスナックを楽しんできました。健全ですね。
珈琲はもちろん旨い!
間違いないクオリティです
カップ類もわざと昔風を選んでいます。
マイスターが自信たっぷりにサービスしてくれます。
カプチーノ(Rp.18,000)
ラテ(Rp.16,000)
ピッコロ(RP.15,000)
濃い珈琲とスチームしたきめ細かいミルクが美味しい。
ここの珈琲は、ラテやカプチーノにストロングバージョンもあり、
エスプレッソで入れてくれますのでミルクに負けない濃いラテが飲めます。
さて!フードメニューをご紹介。
サヌールのビネカ・ムダは厨房があり、お食事メニュー充実!
(レノンの1号店は喫茶とおやつのみです)
『ビネカ・ナシゴレン』(Rp.25,000)ナシゴレンって、バリ島一番名物な食べ物と思ってる方多いと思いますけど
ホテルの定番朝食メニューだからポピュラーになってしまったのかな?
普段ほとんど食べないんですが、こちらで久しぶりに食べてあらためてナシゴレンの存在を思い出してリピートしています。
最近はケチャップを使うのをやめてよりナチュラルにしたとのこと。
中華系な火の入れ方でご飯粒が独立して美味しい?
こちらは、アヤムゴレンサンバルマタ(Rp.19,000)
フレッシュなサンバルマタと熱々のバリの鶏カラ?
ココナッツオイルは、絞りたてのバージンココナッツオイルに徹底しているそうです。
こちらは『サユール・ゴンデ』(Rp.11,000)
ゴンデという青野菜。野菜の味が濃くて美味しいです。空芯菜バージョンも勿論あります。
白ごはんは(Rp.8,000)で、他にも小さいポーションのおかずがあるので組み合わせて食べられるのが嬉しいです。
こちらは、ミー・ルブス・ビネカ(RP.25,000)
カレー味のミークアで、懐かしさがこみ上げてきます。
こちらは❗バリ島生まれの元祖バリ島アイスクリーム!!!
『エス・プタール・ビネカ/Es Putar Bhineka』
これを懐かしがる人はかなり年寄りかもしれませんw
クルンクン県で1970年くらいに生まれたバリのオリジナル・アイスクリームで
パンに挟んでサーブされます。
「好き〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!」
初めて食べるけど懐かしい???
なんとRp.10,000です!
ココナッツアイスと、カチャンヒジョー(緑豆)と小さくカットしたナンカ(ジャックフルーツ)がアクセントになっています。
さっぱりしています。これ、うちの母親世代も美味しいと思うだろうなぁ。。
珈琲とぴったり。
こちらはお店のイチオシメニュー『ナシ・テゥペン・ビネカ/nasi Tepeng Bhinek』
ギャニアールの伝統料理でほぼブブール(お粥)だけれど、もう少しご飯粒が主張しているリゾット的なお料理。メニューに加わったばかり。
写真は私がお腹いっぱいの時に新メニューを味見させて頂いた時の小さいポーションですが、実際はこの3倍ぐらいのサイズです。日本人きっと大好きです。
おすすめです!Rp.12,000ってやっす〜〜〜〜い!
その他、『ナシ・ソト・イガサピ』骨付き牛肉のスープ(Rp.33,000)もお店の自信作とのこと。
他にもガドガドやイカ料理などなどバリ料理が揃います。
小さいポーションですので組み合わせで軽食にも、ディナーにもなります。
ご飯にもビールのつまみになるお料理ばかりです。
ビンタン(s)はRp.25,000でサンミゲル、コロナ、カールスバーグも、生タワーもあり
ワインもSababayが揃っています。(珍しい)
ビンタンビールは15時から18時まで5本でRp.100,000のハッピーアワーもあります。
ここで私のもうひとつお気に入りは
これ「シンコン・ゴレン」(Rp.8,000)珈琲によく合います。
熱々のシンコン/キャッサバ芋をスチームしてから味付けしながら2度揚げした伝統スナック。
フレンチフライよりも背徳感なく食べられます。
もちろんビールにもめっちゃ合います。
30年くらい前までバリ島にはパンが皆無だったので
朝ご飯にシンコンゴレンや、蒸したタロ芋を珈琲と食べたりしていました。
昔はもっと身近だった枝豆も珈琲の友だったそうです。
珈琲ショップとはいえども、ちゃんとした大きな厨房がありますウエスタンメニューではなく、バリの伝統料理を上手に作れる調理人をスカウトしたそうです。最近から、厨房スタッフはコック服を着用しています。
お店のディレクターもマネージャーも毎日
21種類の生スパイスを擂り潰して作るバリ島調味ペーストの味をチェックしています。
来る度にメニューが増えます。
若いスタッフ達が楽しそう〜
ビネカ・ジャヤは85年前に、デンパサールのガジャマダ通りのお店で珈琲と小魚を揚げたイカンゴレンと、シリーという噛みタバコのようなモノを売りはじめたのがきっかけだったそうです。のちに一斉を風靡したKopibali houseやセレブローカルのトレンドHubも経営しています。(やり手ですな〜)
そしてビネカ・ムダは、ビネカ・ジャヤのオーナーと、その息子さんとその友人のデザイナーの二人が加わり4人がタッグを組んでではじめたお店です。
お店に飾られているこの絵が、その4人です。
めちゃくちゃいい絵です?♬
オーナー4人が仲良くコピを飲む図。???
お酒ではなくて珈琲を男同士で飲みながらひたすら喋るバリ男の日常です。
店内には小さな絵が沢山飾られています
趣があるものばかり。バリには金の卵がいっぱいです。
その中に珈琲を使って描かれた絵がありますが、こちらは販売しているそうです。(Rp,500,000)
見てみて!こういうのが憎い。
わざと、割れたレンガを演出。
ほんとに朽ちて割れてる家もよくありますけれども。
故意に作られた技です。
これらをインテリアのディレクションを手がけたのは
オーナーのひとりであり(絵画の手前の人)アリックさん。
アリックさんは才能の塊のようなひとで、バリ島伝統のモチーフのまんがやアニメーションを数々手がけていてSNSでも若者に人気の高いサイトを持っています。

手前がアリックさん
溢れ出るアイディアとバリ島愛で、ビネカ・ムダのメニュー開発に余念がありません。
行く度にバージョンアップされていてこれからもどんどんメニューが増えそうです。
ファンが多いバリ島の絶滅危惧種ゼリー状ドリング『ダルマン』ももうすぐ登場します。
絵画にも描かれているネーム入りのホーローカップは販売しています。
バリでは昔はみなホーローカップで珈琲を飲んでいたそうです。
私も日本へのお土産に何度か買いました。(Rp.15,000)
他にも珈琲のパフューム(Rp.80,000)なども販売されています。
バリ島のレジェンドレゲエシンガーのジョニー・アグンさんは、1年間『ビネカジャヤ』のマスコットおじさん?的な役割を担って毎日SNSでコピバリを飲み、写真をアップしたこともあり、小さなビネカジャヤの珈琲ショップにも若者がどんどん行くようになり
ホーローカップでコピを飲むのが流行りだしました。
そして満を持してビネカ・ムダをオープンさせました。
なかなか攻略的です。
バリ島の独自の文化を愛して、ツーリストに媚びない店になっています。
バリ島の魅力を客観的にわかっているところ、凄いと思います。

インドネシア国章。こちらはレノン店のもの
ところでビネカジャヤって難しげな名前ですが
ジャワ語で『Bhinneka Tunggal Ika』という国のモットー的な言葉があります。
「多様性の中の統一」という意味だそうで
ジャワのマジャパイト王国最盛期の14世紀に名を馳せた詩人タントゥラル(Tantular)氏による有名な句からインドネシア共和国の国句となり、インドネシアの紋章にこの言葉が記されています。
細かい島からなる複雑な共和国であるインドネシアを単一国家としてまとめあげるにあたり、多人種でありながらも支えあう国のモットーとしてこの言葉を唱えてきました。
ビネカ・ムダは若い世代、これからの多様性に思いを込めてつけた名前とのこと。
お店にもこの国の紋章が飾られています。
自国愛の強さを感じます。
お洒落な白人オーナーのお店もバリ島の魅力だけど
私は、バリ島の若者が発信するツーリスト集客を意識しない
こういうお店がたまらなく好きです。
バリ島を旅されるなら、こんなバリ島っぽいローカル・トレンドを味わってみて欲しいです。
■Bhineka Muda Sanur
Jl.Danau Poso No.115, Sanur
毎日10:00〜23:00
(Bhineka Muda Denpasar: Jl.Merdeka no.4A, Denpasar)
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バリメシinstagram bali_meshi